訪問看護師として働きたい!訪問看護師の給料相場や、給料アップのポイントは?

    看護師資格を活かして、自宅で療養生活を送るクライアントの元を訪問して看護サービスを提供する仕事が、訪問看護です。

    訪問看護師は訪問看護ステーションに所属し、医師によって発行された訪問看護指示書に基づいて、クライアントが自宅療養のなかで必要としているサービスを提供します。

    夜勤が少なく、一人ひとりのクライアントに対してゆっくりと向き合うことができる訪問看護師としての働き方は、近年人気が高まりつつあります。

    そこで今回は訪問看護師としての働き方に注目が集まっている理由を、給料面も踏まえて解説してまいります。

    訪問看護師という働き方に興味をもっている看護師の方や、病棟以外の場でキャリアを形成したいと考えている看護師の方は、どうぞ参考になさってください。

    目次

    訪問看護師として働くということ

    訪問看護師は、基本的に1人でアテンダントの自宅を訪問し、医師の訪問看護指示書に基づく看護サービスを提供します。

    フルタイムで勤務している場合は午前1軒・午後2軒というように、複数のクライアント宅を順に訪問してサービスを提供しますが、1日あたりの訪問件数は住宅が密集している関係で所要移動時間が短い都会と、サービス提供地域が広域にまたがる地方都市とでは、若干の差が生じます。

    クライアントとの関係性

    複数のアテンダントで大勢のクライアントに対応する病棟看護師とは異なり、訪問看護では1人のクライアントに対して密に接する時間が長く、信頼関係を築きやすいという特徴があります。

    また栄養管理や療養生活における相談・アドバイスという観点からクライアント本人だけではなく、クライアントの家族とも関わる時間が長くなりますので、真摯に丁寧な看護を提供したいというアテンダントからの人気が高まりつつあります。

    夜勤の少なさ

    病棟勤務であればシフトの関係上、夜勤と日勤が混在していることが一般的です。

    しかしながら訪問看護ステーションでは基本的に平日の日中をサービスの提供時間としていることが多く常態的な夜勤はない事業所がほとんどです。

    ただし夜間の緊急的な連絡に備えてオンコール体制を整えている事業所の場合は、定期的にオンコール当番が回ってくることもありますが、夜勤が必ず発生する病棟勤務と比較すると、圧倒的に身体がラクという声が訪問看護師からの声として多く寄せられています。

    プライベートとのバランスが取りやすい

    基本的なサービスの提供時間が平日の日中に設定されており、予め設定された訪問時間にクライアント宅を訪問する働き方になりますので、書類作成などの事務作業で大きなトラブルがない限り、残業が発生しにくいという特徴があります。

    また訪問看護ステーションによっては時短勤務やパートタイム勤務を受け入れている事業所も多く、プライベートを充実させたり、家庭との両立という観点からも勤務しやすい仕事になっています。

    訪問看護師の給料

    近年は在宅介護を希望する方も増えていたり、長寿傾向によってそもそもの要介護クライアント数が増加傾向にあったりしますので、訪問看護の需要がとても高まっています。

    そのため訪問看護師の給料も徐々に上昇傾向にあります。

    具体的な金額としては、公益社団法人日本看護協会が2021年に公開した調査によると、以下の通りです。

    • 訪問看護師の平均基本給額……269,811円(平均税込給与総額は367,775円)
    • 病棟看護師の平均基本給額……277,696円(平均税込給与総額は386,046円)

    訪問看護師と病棟看護師の平均基本給額を比較すると、おおよそ月収で1万円程度の差があることになりますが、訪問看護師には夜勤がほぼないことを考えると一概に「訪問看護師の給料が低い」といえる状況ではなさそうです。

    【参照】2021年看護職員実態調査(公益社団法人日本看護協会)

    訪問看護師がもらえる手当

    基本給の他に訪問看護師が給料としてもらうことのできる手当には、どのようなものがあるのでしょうか。

    事業所によっては設定がない場合や基本給に含まれているケースもありますが、一般的な事例をご紹介いたします。

    オンコール手当

    深夜にクライアントの容態が急変した場合等に備えて、主に自宅で待機する勤務スタイルです。

    夜間や休日を中心に当番制で回ってくるオンコール勤務は、訪問看護ステーションに出社することなく自宅待機としている事業所がほとんどで、何かあった時に出勤できる態勢を整えているのであれば、普段通りの生活を送っていても問題ありません。

    全国訪問看護事業協会の調査によると、1回のオンコール勤務の手当は1,000円〜3,000円が平均的な金額となっています。

    【参照】訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業報告書(全国訪問看護事業協会)

    緊急訪問手当

    オンコールを受電した結果として緊急的な出勤が必要になった際に支給される手当が、緊急訪問手当です。

    看取り期のクライアントの容態が急変したり心肺停止が確認された場合、また持病療養中のクライアントに吐血・下血といった症状が見られた場合などに緊急でクライアントの自宅に駆けつけ、必要に応じて医療機関や救急に連絡をとりながら、医療的な処置を担当します。

    全国訪問看護事業協会の調査によると、緊急訪問時の手当は時給制の事業所と定額制の事業所が混在していますが、定額手当の場合は5,000円以上に設定されている事業所が多いです。

    【参照】訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業報告書(全国訪問看護事業協会)

    管理者手当

    訪問看護ステーションにおけるサービス提供の責任者である「管理者」のポジションに就くと、管理者手当が支給されます。

    看護師もしくは保健師の資格保有者がなることのできる管理者にまでキャリアアップすると、事業所によっては資格給としての手当が加算されますので、訪問看護で働く上でめざしていきたいポジションになります。

    訪問看護師の給料は徐々に上昇中。ワークライフバランス重視の方は訪問看護ナーシングプラス土屋にご相談を

    訪問看護師の給料を中心に、各種手当や勤務の特性についてご紹介いたしました。

    今後も人口における高齢者の比率が高い傾向の続く日本の超高齢化社会では、訪問看護の需要がさらに高まると予想されています。

    看護師の資格を活かしてワークライフバランスのとれた働き方をお探し中の方や、看護師としてのキャリア形成をお考え中の方は、日本各地で訪問看護ステーションを運営している訪問看護ナーシングプラス土屋までお気軽にご相談ください。

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